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【高専のメリット・デメリット大全】高専卒が教える定番&マイナー情報

【高専のメリット・デメリット大全】高専卒が教える定番&マイナー情報

こんにちは、Hikariです。

本記事では、高専卒の私が思いつく限りの「高専のメリット・デメリット」を紹介していきます。

高専とはどんなところか、進学するとどうなるのかについては過去に紹介した記事を参照ください。

目次

はじめに

高専への進学を視野に入れた方にとって

高専に入るといいことあるの?メリットは?デメリットは?

という疑問は必ず出てくると思います。また、

高専に入学したけど、いいところがわからない、どうやって学校生活を送ろうかな、、

と考えている人もいると思います。

そういった方は、本記事を読むことで以下のことができるようになると思います。

 

・高専のメリット・デメリットを理解し、進路あるいは将来の生活をイメージできるようになる。

・自分にとって当てはめて見つめ直すことで、学校生活を良いものに変えることができる。

 

私は高専卒で大学に編入し、大学院まで進学しました。その中で感じた高専のメリット・デメリットと、友達からの客観的意見をたくさん知っています。

さらには、メリットに対しての付き合い方・対処の仕方を考えてきました。

そんな私ができる限り多くのメリット・デメリットを挙げていきます!

その中で、よく聞く定番事項と、私が感じた・こう言う人もいたという裏側の事項に分けて解説していきます。

 

高専のメリット

たくさんある高専のメリットを、大きく3つに分類し、それぞれ定番裏側ポイントで分けました。

進学・就職面のメリット

【定番】大学受験がないこと

【定番】学歴ロンダリングができること

【定番】高専入試、編入入試は併願可能であること

【定番】就職率はほぼほぼ100%であること

学校生活のメリット

【定番】学費が安いこと

【裏側】休みが多いこと

【裏側】部活が5年間あること

卒業後に感じたメリット

【定番】テクノロジー関連のリテラシーが高くなること

【定番】生や将来について考える時間が多いこと

【定番】優秀な人材と思ってもらえること

【裏側】頭が良くなること

【裏側】様々な価値観を知れること

以降それぞれ解説していきます。

 

進学・就職面のメリット

【定番】大学受験がないこと

一般的な高校生は1年以上かけて受験勉強をして、模試を受けて、センター試験を受けて、、という大きな試練があります。

有名な大学を目指すとなると、とても難度が高いです。

高専は5年間の学校なので、3年次に大学受験はありません。

周りの他校の友達が必死で勉強している中、自分のやりたいことができます。

この時間がとても重要です。

Hikari
私はこの時間を使って人生設計を考えたり、青春を謳歌していました。

高専から大学編入をするとしても、大学受験と比べて以下のような特徴があります。

・大学編入の試験は基本的に5年次の夏

・受験科目が少ない

・併願可能

・推薦入試がある

大学編入の試験は5年次の夏かつ科目も少ないので、編入勉強は4年次の秋冬あたりからで十分です。

そして、受験日が被っていないかつ受験料を払うことができれば、いくつでも併願可能です。

併願の私立大に多額の入学金を払わずとも、国公立大学を滑り止めにできます。

受験料は約3万円ほどです。

攻略法としては、過去問を入手することから始まります。大学に問い合わせたり、先輩や友達に聞いてみましょう。

また、高専での成績が優秀で、旧帝大までじゃなくても良い、と言う人なら、推薦入試が可能です。

これを目指す場合は、4年次の成績で決まるので4年次に猛勉強しましょう。

高専生の大学編入攻略記事も参考にしてみてください!

Hikari Blog~【高専生】大学編入のやること解説!~

【定番】学歴ロンダリングができること

一言で言えば、自分の実力の偏差値に比べて、より高偏差値の大学に入ることができると言うことです。

編入試験は科目数が少ない&専門寄りなので、大学受験と比べれば高い偏差値の大学に行くことが容易です。

Hikari
私は間違いなく自分よりも高偏差値の大学に編入できました。

高専での成績が振るわなくても、試験さえできれば東大も夢ではありませんし、そのハードルも大学受験と比べれば低いです。

※注意点としては、東大や京大は3年次ではなく2年次編入になってしまうらしいことです。

 

【定番】高専入試、編入入試は併願可能であること

大学編入に関しては、先に述べた通りですが、高専に入る時も併願入試ができます

高校受験より前に受験できるので、滑り止め(と言うには偏差値高めですが)にできます。

高専の筆記試験に関しても、過去問が有効です。書店に行けば何年分かまとまって売っていますので活用しましょう。

 

【定番】就職率はほぼほぼ100%であること

就職率は、ほぼほぼ100%です。就職を希望した人はほとんどが就職先を見つけられています。

中には大企業の求人もあります。

求人倍率で言うと数十倍とか言われています。生徒一人に対して数十社の求人が来ていると言うことですね。

こんなに求人が来る理由としては、

高専生は、実践的な技術を持ち、すぐに専門的な仕事ができる人材だからです。

自分はそんなことないよと思っていても、社会に出ると割と本当に高専生は優秀なソルジャーです。

ですので、就職先には困らないと思います。

 

学校生活のメリット

【定番】学費が安いこと

高専卒業に就職の場合でも大学編入でも、同じ期間を一般的な進路を選ぶよりも学費は安くなります。

ここでは、

高専5年間 VS 公立高校3年+専門学校2年

高専5年間+大学2年 VS 公立高校3年+大学4年

の学費を比較していきます。

 

【比較】高専5年間 VS 公立高校3年+専門学校2年

※高等学校等就学支援金は考慮していません。
※専門学校は情報処理・IT系で試算しました。

専門学校はやはり国公立と比べると学費が高いです。高専は国立なので、高校に比べると高いですがその後の進路を考えると安く済むことがわかります。

【比較】高専5年間+大学2年 VS 公立高校3年+大学4年

この場合は少しだけの差となりました。

しかし、高専卒の人は基本的に大学で学ぶことを半分以上は学んでおり好成績を取れるので、大学の授業料免除に通りやすくなります

Hikari
私は大学2年間の授業料は半額免除されました。

私立高や私立大の場合ははさらに金額が大きくなります。

 

【裏側】休みが多いこと

高専は、夏休みと春休みが高校生よりも長いです。

【比較】年間スケジュールで見る休みの違い

基本的なスケジュールは大学と似ているので、中身の濃い授業を受け、長期休みは自分のやりたいことに集中できます。

 

【裏側】部活が5年間あること

高専は4、5年次でも部活に入れますし、大会もあります。

3年次までは高校生として総体などの大会を目指せますが、4、5年次までを含めた大会として高専大会というものがあるので、好きな部活を長く続けられます。

もちろん、文化系の部活もあります。

同じメンバーと打ち込める期間が長いのがメリットと言えます。

 

卒業後に感じたメリット

【定番】テクノロジー関連のリテラシーが高くなること

現代急加速するテクノロジーのリテラシー・知識がつきます。

理由としては工学系の教育機関ということがあります。

特に4、5年次に研究室に配属されることで新しい分野への知識がついたり、好奇心が刺激されます。

この経験はこれからを生きる人にとってはかなり有用な資産になると思います。

 

【定番】人生や将来について考える時間が多いこと

休みが長いことや大学受験がないことで、自分の人生について考える時間が多く取れます

そもそも高専入学の時点で理系の道は決めていることですし、その後の細かい将来を考え、行動する時間がたくさんあります。

自分のやりたいことが見つからないまま大学生になり、見つからないまま就活をする人が多い中でこれは大きなメリットと言えるでしょう。

 

【定番】優秀な人材と思ってもらえること

高専卒は、大学や企業の人からもれなく優秀な人だと思われます。

大学では一度受けたような内容の授業で良い成績を得て、研究室も一度経験しているので、優秀なやつだと思われます。

企業の人からしても、今までの高専生の先輩方のおかげで、優秀だと思われることでしょう。

優秀と思われることは、人生において大きなアドバンテージです。(万一中身が伴っていなかったとしても)

これは、「人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている」という本を読んで実感しました。

人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている 

 

Hikari
これを読んで、気づかないうちに優秀だと思われてアドバンテージを得ていたんだと痛感しました。

それは高専という進路を選んだからこそです。

 

【裏側】頭が良くなること

実際、高専で学び、偏差値の高い大学に行ったりすると、周りの環境から良い影響を受けて頭が良くなります。

周りの環境というのは本当に大事で、良くも悪くも大きく影響を受けます。

Hikari
自分より凄い人に囲まれて学ぶうちにに同レベルに成長し、

次の場所でさらに凄い人に囲まれながら成長できる、というループを経験しました。

これは進学校でも起こり得ますが、より自分よりも高い偏差値の大学に行ける高専であれば、そのハードルがグッと低いものになります。

 

【裏側】様々な価値観を知れること

自由な学校生活の中で、高専生はいろんなことをやっています。

百人百色以上の様々な価値観を持った、15〜20歳の人がいます

それらの多様な価値観を知ることができるのがメリットです。

新しい考え方、方法を知ることで、自分の価値観がアップデートされていきます。

これを若いうちから体感しているというのが、私は大きなメリットだと考えています。

 

高専のデメリット

デメリットに関しては大きく2つに分類していきます。

人によっては学校を辞めかねないデメリットもあります。ですので、デメリットに対して私なりの対策も提案していきます

勉強や進路に関するデメリット

【定番】学ぶ内容やテストが難しいこと

【定番】赤点のボーダーが高いこと

【定番】留年や退学が多いこと

【定番】レポートが多いこと

【定番】理系以外の進路が少ないこと

【定番】卒業しても大卒扱いではないこと

【定番】文系科目の教養に弱くなること

【裏側】マイナーな経歴を持つことになる

【裏側】技術科学大学に編入する人がほとんどであること

 

学校生活のデメリット

【定番】女子生徒の比率が低いこと

【裏側】学校のイベントは学園祭以外パッとしないこと

【裏側】部活動が比較的強くないこと

【裏側】寮生の場合、地元の人と疎遠になること

勉強や進路に関するデメリット

【定番】学ぶ内容やテストが難しいこと

工学系の内容を先駆けて学ぶ、後述の赤点のボーダーで、勉強が大変です。

遊んでばかりいると、簡単に留年してしまいます。

 

対策:過去問を有効活用しよう!

過去問は頼りすぎず活用しましょう。過去問から先生の心理を読みどういう勉強をすればいいかを考えることも高得点のコツです。

これはヤマを張るということではなく、過去問の傾向と授業の様子や先生の特徴から、重点的なポイントを捉えて+αで勉強するということです。笑

私の高専時代の勉強法も今後記事にしていこうと思います。

 

【定番】赤点のボーダーが高いこと

赤点のボーダーは60点です。

Hikari
私の通った高専は、1学期に5つ59点以下の科目があれば、

即留年でした。

1学期内に限らず、累計で5つの科目を落とせば留年でした。

 

厳しすぎます

 

対策:過去問でも精一杯の勉強でもダメなら、再試や追試がある!

ほとんどの先生は再試や追試をやってくれます。そこで60点とればいいのです。

さらには再再試、再再再試をやってくれる先生もいます。笑

諦めずに努力すれば、なんとかなると思ってください!

Hikari
不真面目な友達曰く「再試からが本番」だそうです笑

 

【定番】留年や退学が多いこと

テストの難しさや赤点の影響で、留年してしまう人や学校を辞めてしまう人が多いです。

こればっかりは、自分がそうならないよう上記2つの対策を徹底しましょう。

逆に、上の学年から留年してきたり、仲の良い友達が留年してしまったりということもあります。

そのときは、積極的に話しかけて仲良くなったり、留年した友達には過去問を流すことで友達に貢献しましょう!

 

【定番】レポートが多いこと

専門科目の授業が増えてくると、実験や実習が多くなってきます。これらの成績を決めるのが、レポートです。

タイミングが悪いと週に3つのレポートを仕上げないといけない時もあり、なかなか大変です。

さらに、実験科目などは、一つでも落としたら即留年だったりします。

当たり前ですが、コピペをすることはダメです笑

 

対策:先輩のレポートを参考にしよう

レポートのコピペはダメですが、実験の前に先輩のレポートを見ることはダメではありません。

予習して、こういうレポート書けばいいんだな、とイメージして実験するだけでも全然違います。

そんなに時間は必要なく、サッと内容を確認することから始めてみましょう。

 

【定番】理系以外の進路が少ないこと

工学の学校なので、必然的に進路は理系よりになります。

編入にしても、ほとんどは理系の学部です。

文系の学部に行きたくなった、という人は、そういった進路を選択した先人の知恵を借りるといいでしょう。

以下は他の人のブログですが、最も参考になると感じた記事です。

・hatakenblog 「高専生(理系)が文系学部に編入学(文転)した方法と想い」
https://hatakenblog.com/kosen-transfer/

【定番】卒業しても大卒扱いではないこと

高専卒業後は、短大卒と同じ学歴となります。

これは、就職したときの初任給や出世に影響があると言われています。

一般的に、大卒や大学院卒の方が初任給も高く、出世も早めと言われています。

納得いかない!っていう人は大学編入しましょう!

 

【定番】文系科目の教養に弱くなること

これはそのままです。世界史とかの科目に疎くなります。

さらに付け加えるとすると、英語が高専生は苦手です。英語に関しては、技術者は必要不可欠なので、集中して勉強する必要があります。

大学編入試験でTOEICの点数が要求されることが多いので、早めから学習することをお勧めします。

 

【裏側】マイナーな経歴を持つことになる

高専卒は、世の中で言ったらマイナーな経歴です。周りに情報提供してくれる人が少ないです。

さらに同じ境遇の過去話ができなかったりもあります。

Hikari
センター試験のボーダーとか科目とかの話題が全くわかりません。

 

【裏側】技術科学大学に編入する人がほとんどであること

あまりデメリットというわけではないのですが、編入の裏側という意味合いですね。

高専生の編入先として最も多いのが、技術科学大学です。

ここは偏差値はすごく高いわけではないので、よくも悪くも高専と同じ環境に進むことになると思います。もちろん、凄い人はたくさんいます。

 

学校生活のデメリット

【定番】女子生徒の比率が低いこと

高専は工業系の学校であるため、女子生徒は少なめです。

そのため、女子との接し方がわからなくなってしまう人が出てきます。

さらに、その環境に長くいると、女子が全員アイドル級の可愛さに見えてしまいます。

逆に、女子生徒は自分を過剰評価しやすくなる傾向があります。

こう言った傾向は俗に高専病と呼ばれたりします。笑

 

対策:高専内だけでなく、外にも目を向けてみよう!

高専にもかわいい子はいますし、かっこいい人もいます。

しかし、他の学校の文化祭などに行くなどして交友を広めることで、もっと良い出会いが見つかるかもしれません、、!

 

【裏側】学校のイベントは学園祭以外パッとしないこと

私の通った高専だけかもしれないですが、学園祭以外の行事はあまり盛り上がりません

Hikari
体育祭は練習とかないですし、

当日は競技の点数の他に出席点があったりしました。笑

対策:他のところに熱を注いでみよう!

こればっかりは自分ではどうしようもなかったりするので、同様に熱くなれる物事を見つけた方が楽しいです。

学園祭は結構規模が大きかったりするので、精一杯楽しんでください!

 

【裏側】部活動が比較的強くないこと

高専の部活動は、全国大会常連や県大会上位常連となっていることは珍しいです。

もし、部活命!この部活でプロになりたい!という人は高専は選ばない方が良いでしょう。

 

【裏側】寮生の場合、地元の人と疎遠になること

寮に住んでいると、地元にあまり帰らなくなります。

最初の頃は毎週帰省したりしますが、だんだんと帰るよりも寮の友達と遊んだり打ち込めることが

多くなってくるので地元の人とは疎遠になりがちです。

そうでない人もたくさんいますが、傾向としてそのようなことがあります。

 

終わりに

以上が現在思いつく限りの「高専のメリット・デメリット」です。

中には私個人の主観によるものが大きかったりするので、あくまでも参考としてみていただければと思います。

高専への進学を考えている方、高専生でデメリットにどう対策したらいいのか考えている方にとって

有意義だと感じていただければ幸いです。

高専で有意義な学生生活を送るアクションプランを以下の記事にまとめたのでこちらも参考にしてみてください!

【高専・工学部】おすすめアクションプラン7選

 

今後思い出したり新たに感じた点があれば追記していきます。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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