本記事では、大学編入試験「物理」の勉強法とイチオシの参考書を紹介します。
大学編入全体の勉強法&本のまとめに関しての記事はこちらです。
・【高専生】大学編入のやること解説!~勉強方法と間違いない書籍~
・物理が苦手、、、いつも赤点、、、
・問題の解き方がわからない、、浮かんでこない、、、
これ、高専在学中、編入試験勉強の前の私です。
そんな私でも、今回紹介する参考書と勉強法で勉強した結果、物理の苦手意識は消え、過去問でもほぼ全回答することができるようになりました。
大学編入を前に同じような悩みを持っている方も多いと思います。
そんな方に向けて、編入物理の勉強法とイチオシの参考書をご紹介します。
物理はどうやって勉強すればいいのか、どの参考書がおすすめなのかを知り、編入試験勉強に役立てていただければと思います。
大学編入物理の概要
はじめに、大学編入の物理科目について軽く説明します。
範囲・分野
主に大学編入の物理科目で主に問われる範囲・分野はこちらです。
・力学:運動、質点系、剛体系、解析力学など
・電磁気学:クーロン力、電場・電位、電流、磁場、磁力、電磁誘導、電磁波など
・振動・波動:単振動、弾性波、平面波、音波、光など
・熱力学:熱力学第一法則、熱力学第二法則、エントロピー、分子運動など
力学と電磁気学はどの大学でも出題されます。
この二つはしっかりと押さえておきましょう。
他二つははどちらかが出る、といったパターンが多いです。
過去問の入手方法
数学の勉強法記事でも記述したので、要点だけ記しておきます。
入手方法
・各大学に資料請求
・学校が持っている問題をコピー
・持っている人にもらう
持っている人(先輩や友達)からもらうのが一番手っ取り早く、解答もシェアできたりするのでおすすめです。
おすすめ参考書
ここからは、私が使っておすすめだと思う参考書や勉強資料を紹介していきます。
結論を言うと、サイエンス社の黄色の本と過去問だけです。
私はこれらを何周もして解き方が浮かぶようになりました。
各参考書に対する評価としては、
・難易度
・使いやすさ
・問題量
を五段階で評価していきます。
総合対策
総合対策の本は、基礎 物理学演習ⅠとⅡだけです。
基礎 物理学演習Ⅰ
・基礎物理学演習 (1) ((ライブラリ工学基礎物理学 (別巻=1)))(Amazonリンク)
・基礎物理学演習基礎 物理学演習I(サイエンス社-書籍詳細リンク)
難易度 :★★★
使いやすさ:★★★★★
問題量 :★★★★
理工学系の大学生・高専生向けの物理の基礎演習本です。力学、波動、熱力学を使っており、電磁気以外の編入物理の範囲をカバーしています。
物理が苦手な人、初学者が学ぶべき例題と問題が揃っています。この演習をこなせば、編入物理で必要な解法の半分以上は身につきます。
図書館にも置いてあると思いますが、これは購入して損はないです。ワンチャン大学院入試にも使えます。
基礎 物理学演習Ⅱ
・基礎物理学演習 (2) ライブラリ工学基礎物理学 (Amazonリンク)
・基礎物理学演習基礎 物理学演習Ⅱ(サイエンス社-書籍詳細リンク)
難易度 :★★★
使いやすさ:★★★★
問題量 :★★★★
この本では、電磁気学、現代物理学の例題と問題が収録されていて、基本的には電磁気学の演習のために使います。
以降紹介する電磁気学の参考書をやってみて、もっと問題を解きたい、となったら取り組みましょう。
力学
力学は、一番範囲が広く対策に時間がかかります。私はこの本で力学を基礎から鍛え直しました。
演習力学
・演習力学 (セミナーライブラリ物理学)(Amazonリンク)
難易度 :★★★
使いやすさ:★★★★★
問題量 :★★★★
初学者に力学の本質を理解できるように解説されています。
物理が苦手な人は、力学も苦手であることがほとんどなので、図解と解説がわかりやすいこの本がぴったりです
問題量としてはそこそこ、といったところなので、基礎物理演習を併用しましょう。
電磁気学
電磁気学は、こちらが一冊あれば基礎理解ができます。
電磁気学演習
・電磁気学演習 (理工基礎物理学演習ライブラリ)(Amazonリンク)
難易度 :★★★
使いやすさ:★★★★★
問題量 :★★★★
編入物理の電磁気学学習はこれが一番人気です。最近第3版が出たようです。
法則と現象理解がスムーズにできて、問題も多くあるのでおすすめの本です。
似たような名前の本がありますが、
振動・波動
振動・波動に関しては、基本的には基礎物理学演習でカバーできていますが、問題をよりたくさん解くために以下の本を使用しました。
振動・波動演習
・振動・波動演習(理工学基礎物理学ライブラリ)(Amazonリンク)
難易度 :★★★
使いやすさ:★★★
問題量 :★★★★
振動・波動の問題がたくさん掲載されていますが、編入物理では出題されないような問題もあったので、過去問を解いてから類題をこの中から探す、と言うように使用すると良いと思います。
熱力学
熱力学も基本的には基礎物理学演習でカバーしていますが、追加でこの本の問題も参考にしました。
新・演習 熱・統計力学
・熱・統計力学演習 (理工基礎物理学演習ライブラリ (4)) (Amazonリンク)
難易度 :★★★
使いやすさ:★★★
問題量 :★★★
基礎物理学演習の問題以外にさらに問題を解きたいときや過去問の類題探しに使用しました。
基礎理論も細かいところまで解説されています。過去問を見て、必要な演習問題と解法を選んで身につけましょう。
過去問
ある程度基礎と解法を理解したら、仕上げとして、過去問を使います。
過去問はあればあるほどいいです。第一志望なら最低5年以上、10年分くらいはあっていいと思います。
おすすめ勉強法 (勉強の進め方)
ここからは、物理が苦手だった私が実際に取り組んだ勉強法(勉強の進め方)を解説します。
物理が苦手、解き方が浮かばない、的外れな解き方をしてしまう、という状態だった私は、以下のステップで勉強を進めました。
1,各分野の理論を理解する
2,例題で基本問題の解き方を身につける
3,問題を解く→ミスの原因理解と解法習得、のループをひたすら回す
4,各大学の過去問を解く&似たような問題を探して解く
1,各分野の理論を理解する
まず、各分野の基礎を全て再学習します。現象の理解と公式のインプットがメインです。
物理は数学よりも基礎を理解しておく必要があり、理解がないと全く解法が浮かびません。
まだ習ってない分野、知らない現象もここでしっかり理解しておきましょう。
2,例題で基本問題の解き方を身につける
次は、1のインプットを使って実際に問題をどう解けばいいのかを例題を通して学びます。
問題の基本の解き方を身につけないことには始まりません。
3,問題を解く→ミスの原因理解と解法習得のループをひたすら回す
例題で基本の解き方ができるようになったら、演習問題をひたすら解きましょう。
解法がわからない、的外れな解き方になってしまったなら、解答を見て正しい解き方をインプットしましょう。
物理はこの解法をどれだけ使いこなせるかにかかっています。
つまり、ここでどれくらい多く問題をこなせるか、どのくらい扱える問題のバリエーションを広げられるかが勝負です。
4,各大学の過去問を解く&似たような問題を探して解く
そして、各大学の過去問に取り組みます。ここで解けなかった問題は、3のように解法を理解した後、演習問題集で似たような問題を探して解きましょう。
すると、次に同様の問題が出た時に解けるようになります。これを何年分もやればきっと編入試験で戦える実力が身につくでしょう。
まとめ
内容のまとめです!
イチオシ参考書(学習資料)
・サイエンス社の黄色い本(特に基礎物理学演習)
・過去問
勉強法
理論現象理解→解法を習得→多くの問題で実践→過去問と類題で仕上げ
以上が、大学編入試験「物理」の勉強法とイチオシの参考書です。
物理が苦手な方もそうでない方にも、大学編入を目指している方に少しでもこの記事が参考になればと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!!
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